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営業事務に見られる将来性とは?今後活躍するために必要なことも解説

営業事務に見られる将来性とは?今後活躍するために必要なことも解説

「営業と営業事務の役割はどう違うの?」
「営業事務の仕事は大変?」
「営業事務の将来性がないって本当?」
営業事務になりたい方で、上記の様な不安や悩みを抱えている方もいるのでないでしょうか。

そもそもITの進化などによって事務職は将来的になくなる、もしくは求人が激減するのではと懸念されています。そのため、事務職の一つでもある営業事務の将来性を危惧している人も多いのではないでしょうか。

本記事では、営業事務の仕事内容ややりがい、将来性などについて説明します。また、営業事務が今後活躍するために必要なことも解説するため、本記事を読めば営業事務として長く活躍できるためのポイントが分かるでしょう。

営業事務を目指している人や現在営業事務でその将来性に不安がある人は、本記事を読んで不安を解消させましょう。

営業事務が行う仕事内容とは?

営業事務が行う仕事内容とは?

営業事務は、営業担当が営業活動をスムーズに進められるようサポートやバックアップをする仕事です。あくまでも事務職であるため、顧客回りや営業活動の電話は行わず、営業成績を向上させるための事務作業が主な業務内容です。

具体的には、電話やメール、来客の対応、伝票類の作成、顧客管理、商品管理、契約書などのファイリングなど、仕事は多岐にわたります。ただし、業務範囲は企業や事業内容、組織機能などによって異なってきます。

営業事務の平均的な年収

営業事務の平均的な年収

厚生労働省の調査によると、営業事務の平均年収は464.4万円でした(令和3年度)。また、ハローワークの求人月額賃金は22.1万円でした(令和2年度)。

なお、雇用形態については86.2%が正社員、残りは契約社員・派遣社員・パート社員などで成り立っています。

出典:営業事務|厚生労働省 職業情報提供サイト (日本版O-NET)

営業事務に見られる将来性

営業事務に見られる将来性

現状や将来性を考慮すると、事務職自体の求人状況は厳しいと言わざるを得ません。ただし、それを見越してさまざまな対策をとることで、営業事務としての市場価値を高めることができるでしょう。

営業事務の将来性について紹介します。

IT技術の進歩による懸念がある

多くの事務職の業務はITツールによって効率化され、人員の削減につながっています。今後もAI(人工知能)を主軸としたITの進化や導入拡大によって、多くの業務が人の手を離れAIに代替される可能性があります。

特に、顧客管理や資料作成などの単純作業や簡単な問い合わせ対応は自動化が進み、営業事務の業務が減少する懸念があるでしょう。

営業職そのものとの区別がなくなる可能性がある

便利なITツールなどによって事務職の業務が削減する可能性がある中で、従来の業務範囲を超えたミッションを任される人が営業事務として残っていく可能性があります。

たとえば、今後ますます減っていくと予想される訪問営業は営業職が担当し、営業事務はメールやSNSなどによるマーケティングを担当することで活躍の場が広がります。

このような場合は、営業活動の一部を担う「営業職に近い営業事務」となり、両者の区別も曖昧になるでしょう。

スキル次第で事務仕事以外の仕事もできる

多彩なスキルを持っている営業事務であれば、事務以外の業務を任されることもあるでしょう。たとえば、IT関係に強い人なら営業ソフトや社内基幹システムを積極的に活用し、営業事務に加えてIT事務のような立ち位置でも働けます。

また、語学力がある人は営業事務での業務の幅が広がるだけでなく、他部署で語学スキルが必要な場合も力を発揮できるでしょう。

営業事務の1日のフロー

営業事務の1日のフロー

基本的にオフィスで過ごす営業事務の1日は、出社後のメールチェックから始まり、優先すべき業務を確認します。

その後、ミーティングに参加したり営業担当と打ち合わせをしたりします。また、顧客からの問い合わせや営業からの依頼に対処しつつ、随時電話や来客にも対応しなければいけません。

その他、状況に合わせて伝票処理や受発注業務、データ入力、荷物の送付などを行うこともあります。また、夕方になると営業担当が帰社するため、適宜報告や打ち合わせなどを行って1日の仕事が終わります。

営業事務は仕事の幅が広く、営業担当や顧客からの依頼によって突発的な業務も発生し、必要に応じて残業もあるでしょう。

営業事務として働くメリット

営業事務として働くメリット

営業事務のやりがいや魅力は、売上という成果が数値化されることで自分を含めたチームの努力が可視化され、モチベーション向上につながることでしょう。

また、営業事務は営業担当を支えていることが日々実感できる仕事です。営業事務のサポートがなくては回っていかない営業部署は多く、やりがいを感じられるでしょう。顧客との接点も多々あります。

営業事務として働くときに考慮すべきデメリット

営業事務として働くときに考慮すべきデメリット

営業事務は、顧客の要望や営業の依頼に対して、柔軟に対応できないと務まりません。ときには急を要する内容もあり、自分の仕事が予定どおりに進まなかったり残業になったりするでしょう。

また、責任の重い業務を任されることが大きなプレッシャーとなる可能性もあります。商品の受発注や納期調整は、場合によって大きな損害やクレームにつながることもあります。

さらに、顧客や部内メンバーとコミュニケーションをとる必要に迫られますが、中には意思疎通がうまくとれない相手もいるでしょう。

そのような負担がつらかったり、給料に見合わないと感じたりすることは営業事務のデメリットと言えます。

営業事務に役立つ資格

営業事務に役立つ資格

営業事務には直接専門性が求められるような資格はなく、就職するための必須条件はありません。そのため、「資格不問」の求人が多く人気の職種です。

ただし、営業事務として働く上で役立つ資格はあります。資格取得のために勉強したりスキルを身につけることで、営業事務として働きやすくなる資格を見ていきましょう。

秘書検定

「秘書検定」は秘書だけでなくビジネスマンでも受験できます。さまざまな場面での対応力や業務を速やかにさばく判断力、社会人としての話し方や振る舞いなどについて評価されます。

筆記試験および面接試験からなる秘書検定は4つの等級が設けられており、まずは3級や2級から取り組むと学びやすいでしょう。

日商簿記検定

簿記は企業の経営活動を記録して、経営成績と財政状況を明らかにする技能です。日商簿記検定は簿記の理解力を測る試験で、1級・2級・3級・簿記初級・原価計算初級に分かれています。

企業が簿記検定の資格取得を奨励していたり、大学の推薦入試の基準に採用されたりしているため、毎年多くの人が受験しています。

簿記を理解することで基礎的な経営分析力が養えるため、経理担当者だけでなくさまざまなビジネスマンに役立つでしょう。

日商PC検定

パソコンのスキルを証明する資格として、次項で説明するマイクロソフト オフィス スペシャリストと並び広く知られている資格です。日商簿記検定と同様、日本商工会議所の主催で行われている試験で、1級・2級・3級・ベーシックの4つに分かれています。

文書作成や表計算などのソフトのスキルを確認するとともに、IT機器やネットワークに関する知識を問います。

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)は、WordやExcelなどMicrosoft Office製品のスキルを証明できる国際資格です。

試験科目は、Word・Excel・PowerPoint・Access・Outlookがあり、WordとExcelはスペシャリストレベルとエキスパートレベルの2種類のグレードがあります。試験では実際にパソコンやマウス、キーボードを操作して解答します。

将来性がある営業事務を目指す方法

将来性がある営業事務を目指す方法

営業事務は従来の業務をしているだけでは決して将来性が高いと言えない職種ですが、営業事務なしでは成り立たない営業部署も多いでしょう。

ここからは、将来性が高い営業事務を目指す方法について詳しく解説します。

コミュニケーション能力を高める

AIが進化しているといっても、顧客への交渉や提案は当面人間が行っていくでしょう。特に相手の言葉の微妙なニュアンスの違いや一言で表せない嗜好をくみ取り真意を把握できるのは、今のところ人間しかできません。

AIには難しいと考えられるきめ細やかなコミュニケーションがとれる社会人を目指すことで、営業事務としても長く活躍できるでしょう。

課題発見能力を高める

営業事務に関わらず、ビジネスにおいて課題を明確にしてそれを解決していくことが生産性の向上につながります。特に事務職は指示や依頼を忠実にこなすことに注力しがちですが、常に問題意識を持って積極的に仕事に関わることは大切です。

営業事務もルーチンワークだけを淡々とこなすだけでなく、営業部門の一員として現在のマーケティングにおける課題を発見し、解決するための考え方やスキルを高めていくことで評価もアップするでしょう。

事務スキルを高める

営業活動に関わるスキルや事務職+αのスキルを持てない人は、事務職を極めることも将来性を高める一つの手段です。事務職にはさまざまな種類がありますが、いずれも必要とされるのはパソコンや簿記に関するスキルでしょう。

WordやExcel、PowerPointなどのスキルを持った人や簿記の資格を持った事務系スペシャリストは、需要が高く重宝される人材となります。

付加スキルを備える

これまでの営業事務は、社会常識や事務処理能力などが求められてきました。それらの能力に加えて、付加スキルを身につけることで将来性を高めるのも良い方法です。

今後その企業で有用となる語学を習得する、ITアプリケーションを使いこなせるスキルを身につけるなどの方法があります。

人材育成できる営業事務を目指す

将来性を考慮し、「新しい人材を育成できる営業事務」を目指すという道もあります。

近年、企業における人材育成の重要度や難易度が高まっています。人材育成担当者は、新人教育や研修を通して、基本的なビジネスマナーやパソコンの使い方を始めとするさまざまなスキルを教授し、一人前の人材に育てあげます。

そのため、営業事務としての業務内容はもちろん、組織の理念や社会人としての意識、職場環境への適応などに関する理解が必要です。

キャリアチェンジも視野に入れておく

営業事務として身につけたスキルは、他の職種でも活かせます。パソコンに関するスキルや資料作成方法、マーケティングに関する理解、顧客対応などのビジネスマナーなど業種や職種が異なっても基本的な価値は変わりません。

営業事務としての経験を糧として、営業やマーケティング、経理、人事など他職種へのキャリアチェンジを視野に入れておくのも良いでしょう。

営業事務に向いている人とは?

営業事務に向いている人とは?

前述したとおり、営業事務は将来性には若干不利な面もありますが、多くのやりがいや魅力もある人気の高い職種です。

そんな営業事務に向いている人の特徴を見ていき、自分自身が営業事務に合っているかチェックしてみましょう。

ワークライフバランスを取りたい人

営業事務は、売上に貢献していることが実感しやすくやりがいが感じられる職種です。また、残業はあるものの営業職ほど仕事に追われることはないため、ワークライフバランスを取りやすいと言われています。

やりがいを持って働きたいけれど、私生活とも両立させたい人には向いている職種と言えるでしょう。

人の役に立ちたいと思っている人

営業事務は誰かの役に立つ仕事がしたいと考えている人にも向いています。営業事務の仕事は、顧客の要望や問い合わせに応えたり、営業担当の依頼を受けたりします。

そのため、常にではなくとも相手が喜んでくれたり、感謝の気持ちを伝えられたりすることもあるでしょう。営業事務は人をサポートすることにやりがいを感じられる人におすすめの職種です。

営業事務の将来性について把握しておこう

営業事務の将来性について把握しておこう

ITツールの発展によって将来的に事務職の業務の一部はAIに代替され、雇用の機会が減少していくと言われています。一方で、事務職が各部署を支えているのも事実です。

社内外において信頼関係を築き、多くのスキルを持った営業事務は長く活躍できるでしょう。

営業事務の将来性を正確に理解し、多くの人から求められるようしっかりと準備しておきましょう。

監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】

株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。

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