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確定申告をe-Taxで行うメリット・デメリットは?申請方法をわかりやすく紹介

確定申告をe-Taxで行うメリット・デメリットは?申請方法をわかりやすく紹介

「税務署に行かずに確定申告をするには?」
「e-Taxの確定申告って難しそう」
「e-Taxでの確定申告のデメリットは?」
このようにe-Taxで確定申告を検討している中で、疑問や不安に思っていることはありませんか。

この記事では、確定申告を中心にe-Taxで何ができるか、メリットやデメリットを紹介していきます。記事を読みながら、e-Taxを使った確定申告は自分に合っているのかがわかるでしょう。

また、e-Taxはスマホでの申請が可能であることや、紙で申請した場合に比べて控除額アップの可能性があるなど、メリットの多いシステムだということも理解できるでしょう。

さらに、事前に準備しておくことや手続きについても解説しているため、実際に確定申告をする際のイメージもしやすくなります。

e-Taxを使用した確定申告をする際の参考に、ぜひこの記事を読んでみてください。

e-Taxで何ができる?

e-Taxで何ができる?

e-Taxでは、税に関するさまざまな手続きができます。確定申告はもちろんのこと、相続税や贈与税、酒税納税などの申告も可能です。

確定申告についても、個人で提出する所得税確定申告のほか、法人税確定申告や消費税確定申告の手続きが可能です。

出典:利用可能手続一覧 | 【e-Tax】国税電子申告・納税システム

e-Taxを使って確定申告をするメリット

e-Taxを使って確定申告をするメリット

e-Taxを利用するメリットには、自宅で完結することや24時間受付などが挙げられます。普段からパソコンを使う方であれば、比較的簡単に手続きができるでしょう。

ここからは、e-Taxを利用するメリットを5つ紹介します。

  • Web上で確定申告が完了する
  • 還付金の処理手続きのスピードが早い
  • 書類の提出を省略できる
  • 申請期間中はいつでも提出可能
  • 青色申告の手続きを行うと控除額アップにつながる

Web上で確定申告が完了する

e-Taxのメリットは、パソコンやスマホの通信環境が整っていればどこでも確定申告が完了することです。

企業の決算期や繁忙期は1月~3月にあたる場合も多く、状況によっては税務署へ行くなどの時間を取るのが難しいこともあるでしょう。しかしe-Taxを利用すれば、休日や帰宅後など好きな場所で申告作業ができます。

また、郵送時のように各種書類をプリントアウトする手間がないこともメリットです。

還付金の処理手続きのスピードが早い

e-Taxでは、1月から還付申告書の受付を開始しています。1月~2月上旬に申請した場合には2~3週間程度で処理できるため、還付金を早く受け取れる可能性が高くなります。

一方2月~3月の確定申告期間中は申請書の提出が膨大であるため、還付までは1か月~1か月半程度かかるでしょう。

書類の提出を省略できる

確定申告の申告書を紙で作成する際には必要な書類を添付する必要がありますが、e-Taxを利用した場合には提出が省略できるものがあります。

例えば社会保険料控除や雑損控除、生命保険料控除、地震保険料控除、適用2年目以降の住宅借入金特別控除に係る借入金年末残高などの証明書です。

該当する書類については、画面の指示に従い書類の記載内容を入力していきます。ただし、申告後に税務署などから書類の提示や提出を求められる場合があるため、必要書類は破棄せずに保管しておきましょう。

出典:所得税及び復興特別所得税についてよくある質問|【e-Tax】国税電子申告・納税システム

申請期間中はいつでも提出可能

e-Taxは税務署の窓口と違い、確定申告時期であれば土日祝日を含めた24時間利用できます。そのため、休日や自宅で好きな時間に申告できることもメリットでしょう。

また、一度提出した申告内容が間違っていたことがわかり修正したい場合にも、好きな時に修正申告ができます。

ただし、利用できる時間が長いとは言えメンテナンス時間が設けられることがあるため、Webサイトの利用可能時間カレンダーを確認しておくのがおすすめです。

青色申告の手続きを行うと控除額アップにつながる

青色申告する方は、e-Taxの利用で控除額が上がる可能性があります。平成30年度に税制が改正されたため、青色申告特別控除額がこれまでより10万円減額し、基礎控除は10万円増額しました。

書類による申告の場合は差し引き0円となりますが、e-Taxを利用した場合には改正前の青色申告特別控除額が適用されるため、控除額10万円アップにつながるのです。

出典:令和2年分の 所得税確定申告から基礎控除額青色申告特別控除額が変わります!! |国税庁(PDF)

e-Taxを使って確定申告をするデメリット

e-Taxを使って確定申告をするデメリット

マイナンバーカードを作成していない人や、パソコンが苦手な人にとってe-Taxの利用は難しいと感じてしまうこともあるでしょう。

ここからは、e-Taxを利用した確定申告のデメリットを3つ紹介します。

インターネット環境が必要である

e-Taxは電子申請であるため、インターネット環境を整える必要があります。

一般的なパソコンを使っているのであれば問題なく使えますが、古いパソコンでサポートが終了しているOSの場合には利用できない可能性もあるでしょう。

また、ICカードリーダーの種類によっては電子署名等が正常に動作しないと報告されているものもあります。使っている端末に不安がある方は、Webサイトなどで推奨環境を確認しておくと良いでしょう。

パソコン操作が苦手だと時間がかかる

普段からパソコンを使っていない方にとっては、操作に手間取り時間がかかってしまう可能性があります。e-Taxは事前準備セットアップが必要です。また、本人認証のためにICカードリーダーを利用する場合もあるでしょう。

パソコンが苦手な方は確定申告の入力もさることながら、接続方法や操作に不慣れなために事前準備で手間取ってしまうこともあるでしょう。

公式サイトではセットアップ方法や入力など、詳しく紹介しているページがあります。確認しながら操作していくのがおすすめです。

事前準備をしておく必要がある

マイナンバーカードを持っていない場合や初めてe-Taxを利用する場合には、利用者識別番号や電子証明の取得など手続きが必要であることもデメリットに挙げられます。

e-Taxでは電子署名やログインのために、マイナンバーカード方式とID・パスワード方式を採用しています。マイナンバーカード方式を利用する場合にはマイナンバーカードの交付を受け、ICカードリーダーを準備する必要があります。

マイナンバーカードは申請してから交付までは1か月~2か月かかり、ICカードリーダーが端末に搭載されていない場合には機器を購入しなければならないこともデメリットと言えるでしょう。

ID・パスワード方式を利用する場合には、運転免許証などの本人確認書類を持参して税務署で手続きします。

e-Taxで確定申告する時の流れ

e-Taxで確定申告する時の流れ

e-Taxの確定申告は個人を証明するための申請をし、帳票を作成しアップロードしていきます。

国税庁のWebサイトではチャットで質問するページも解説されているため、操作がわからなくなったら、利用してみるのもおすすめです。

ここからは、e-Taxを利用した確定申告の流れを詳しくみていきましょう。

利用者識別番号を取得する

e-Taxを初めて利用する際には、利用者識別番号が必要になります。利用者識別番号はe-Taxの受付システムや開始(変更等)届出書作成コーナー、マイナポータル、税務署の窓口で取得できます。

e-Taxの受付システムやマイナポータルを利用する際には、マイナンバーカードが必要です。パソコンから手続きする時にICカードリーダーが必要となるため、準備しておきましょう。

マイナンバーカードを利用しない取得方法は、税務署窓口での手続きです。ID・パスワード方式の届け出をすると、利用者識別番号が付与されるでしょう。また、国税庁のWebサイトから用紙をダウンロードして必要事項を記入後、送付する方法もあります。

どうしても自分で手続きできない場合は、税理士に依頼する方法もあります。

電子証明書を取得する

確定申告の本人確認や改ざんを防ぐために、電子署名が必要となります。電子署名するために、署名用電子証明書も取得しておきましょう。

電子証明書はマイナンバーカード発行の際、ICチップに自動的に搭載されますが、利用者の記録には住民票のある市区町村の役所での手続きが必要です。受付窓口で申請書を受け取り、記入後にマイナンバーカードと一緒に提出しましょう。

また、電子証明書にはパスワードの設定が必要です。署名用電子証明書のパスワードは5回連続で間違えてしまうとロックされるため、パスワード管理には気を配りましょう。

手続き方法を選ぶ

e-Taxを利用した手続きは、Web型とダウンロード型から選べます。申告内容で決めたりパソコンやスマホ、タブレットなど利用するデバイスで選んだりなど、自分の目的に合ったツールを選択しましょう。

個人で確定申告する場合には、確定申告書作成コーナーやe-Taxソフトがおすすめです。

保険会社などから受け取った電子控除証明書から確定申告で提出する控除証明書を作成したい場合には、QRコード付証明書等作成システム、還付金の処理状況の確認には受付システムを利用すると便利です。

申請データを作成して送信する

事前準備が整ったら申告内容に基づいた申請データの作成に進みます。

ダウンロードしたツールやWebサイトの指示に従って入力していきましょう。各ツールにはマニュアルもあるため、確認しながら進められます。そして作成中のデータは一時保存もできるため、作業の中断によるデータ消失の心配がありません。

申告内容の入力が終わったら、申請データに電子署名と電子証明書を添付して送信します。

また、送信後に申告内容の間違いに気づいた場合には、できるだけ早く訂正しましょう。修正申告についてもe-Taxで受け付けています。税務署の調査後に発覚した場合には、過少申告加算税や無申告加算税などが課せられる場合があるため注意しましょう。

出典:No.2026 確定申告を間違えたとき|国税庁

データがきちんと送信されたことを確認する

申請データがきちんと送信されると、パソコンの画面に表示されます。送信したからとパソコンをすぐに閉じてしまわず、確認しましょう。

e-Taxはデータを受信すると、データ形式やファイルサイズなどをチェックしていきます。正常に受信が完了した場合には、受付番号や日時、ファイル名や利用者識別番号が表示されるでしょう。

申告内容の必須項目や電子証明の有効期限、改ざんの有無などの審査結果は、送信後しばらくしてから通知されます。審査結果はe-Taxのメッセージボックスに送信されるため、時間をおいてから確認しましょう。

還付金の処理状況は、受付してから約2週間後に確認できるようになります。

スマホでもe-Taxによる確定申告ができる

スマホでもe-Taxによる確定申告ができる

確定申告書等作成コーナーでは、スマホやタブレットからも確定申告できます。マイナンバーカード方式で提出する場合には、マイナポータルアプリとの連携が必要となるためダウンロードしておきましょう。

画面の指示に従ってアカウントや利用者情報を登録した後、収入や控除の金額などを入力していきます。マイナポータルと連携しておけば、情報一覧から選択するだけで控除証明書などの入力ができます。

また、スマホやタブレットでできるのは所得税の確定申告です。消費税や贈与税の申告や、青色決算書などの作成はパソコンを使いましょう。

出典:ご利用の流れ|【e-Tax】国税電子申告・納税システム

e-Taxで確定申告をするメリット・デメリットについて理解しておこう

e-Taxで確定申告をするメリット・デメリットについて理解しておこう

e-Taxはスマホやタブレット、パソコンなどの端末から確定申告ができるサービスです。申告期間内はメンテナンス時間を除いて24時間受付可能であることがメリットでしょう。

しかし、端末の操作に不慣れな場合には時間がかかってしまったり難しく感じてしまったりなどのデメリットもあります。

この記事を参考にe-Taxのメリットとデメリットを理解し、自分に合った確定申告の方法を見つけてください。

※初回公開日:2023年1月11日

監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】

株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。

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