「もう朝か…今日も仕事に行かないと」
「同じような仕事の繰り返しでつまらないな」
「上司の嫌がらせに耐えられない」
このように、仕事でストレスが多い状態が長く続いている方は、先が見えない将来にたくさんの不安を抱えているのではないでしょうか。

本記事では、仕事をしている多くの人が、どのようなことが原因で仕事に対して強いストレスを感じているのか、抱えている不安を解消する方法、そして、最終的に転職を決断したときの心構えを紹介しています。

この記事を読むことで、仕事に対する不安の原因が明確になります。原因に合った対処法を実践することで、先の見えない不安から抜け出すきっかけとなるでしょう。

仕事で抱えるモヤモヤを失くし、将来を前向きに生きていきたいと思っている方は、この記事を是非参考にしてみてください。

仕事で先が見えないままでは将来はないのか

会社勤めをしていると、自分のキャリアや将来に対して先が見えないという不安を感じ、苦しくなってしまうときはないでしょうか。

ではなぜ先が見えないと感じてしまうのか、そして、そのまま仕事を続けると結果どのようなことが起こるのか、詳しくみていきましょう。

仕事で「先が見えない」と感じる理由

給料が少ない、人間関係が劣悪、自己成長を感じなくなったなど、人によって先が見えないと感じる理由は様々あるでしょう。

自分を含め、他の人がいったいどのような場面で先が見えないと感じてしまうのか、その理由を具体的に解説します。

会社の業績不振が顕著で雇用に不安がある

業績の低下による経費削減や新卒採用の抑制、給料カット、リストラといった目に見える会社の業績不振ほど、社員が顕著に不安を感じることはないのではないでしょうか。

危機を察して転職する人が増えたり、会社が希望退職者を募ったりすると、雇用に対する不安はますます増幅していくでしょう。

実際に倒産、解雇ということになれば、自分はもちろん、家族の人生設計も大きく変わってしまいます。

給与が少なく将来設計ができない

いくらやりがいがある仕事でも、日々の生活費を支払うと手元にお金が満足に残らないとなれば生活水準がいつまで経っても上がらず、貯金もできません。

パートナーとの結婚を考えたときや子供の進学、両親の介護が必要になったときなど、自分だけでなく家族にまで我慢を強いることになります。

自分の大事な家族を養っていけないとなれば、将来が不安になってしまい、より給与の水準が高い会社で働きたいと考えるのは当然でしょう。

仕事量が多くて休暇が取れない

どれだけ好きな仕事でも、残業や休日出勤しなければ仕事が終わらないとなるとプライベートの時間がなくなり、精神的に参ってしまう可能性があります。

頭の中が仕事のことでいっぱいになり、夜も眠れなくなってしまうと仕事の効率が低下してしまうでしょう。最悪の場合、生活習慣病やうつ病になってしまうなど、大きく健康を害してしまうことも考えられます。

働き方改革が進んでいるとはいえ、残念ながら日本には時間外労働を強要させられたり、人員不足のために休みが取れなかったりと、ブラックな職場がたくさんあります。心と体が悲鳴を上げてからでは手遅れですので、十分に注意しましょう。

出典：過重労働とメンタルヘルス｜厚生労働省（PDF）

尊敬できる上司や先輩がいない

成功を横取りされたり、失敗の責任を押し付けられたり、些細なことで怒鳴られたりと、理不尽な仕打ちをしてくるパワハラ上司や先輩がいることもあります。立場的に弱いため、何も言い返すことができず、ストレスが溜まる一方という状態に陥ることもあるでしょう。

この人と一緒に仕事がしたいと思えるような上司や先輩がいない状況で働き続けることは、なかなか難しいものです。

正当な評価が受けられずモチベーションが上がらない

たとえ仕事がうまくいっていたとしても、会社が正当な評価をしてくれないと、モチベーションが上がらず、前向きな姿勢で仕事に取り組むことが難しくなります。

日本では未だに、年功序列を採用している企業が多いというのも原因の1つだと考えられます。年功序列下においては、若手社員がどれだけ大きな成果を上げても評価されにくいのです。

評価されないばかりか、感謝されることもなく、古株の社員から疎まれ嫌味をいわれるとなると、何のために頑張っているのか分からなくなり、ますますやる気が失われていくでしょう。

自分自身の成長が感じられない

入社当時はやりがいがあった仕事であっても、数年経って慣れてしまえば毎日同じ作業の繰り返しとなり、マンネリ化を感じるものです。

会社に部署異動やキャリアアップなどの仕組みがない場合、その職場ではそれ以上の成長を望めず、悪い意味で先が見えてしまったと考えてしまいます。

また、業務効率化のためにやり方を変えてみたり目新しい企画を考えたりしても、従来のやり方を変えたくないという社風では、なかなか採用されないこともあります。

自分なりに成長しようと必死に努力しても、変化を良しとしない環境下では、成長が期待できず先が見えないと不安になってしまうでしょう。

職場の雰囲気が悪く人間関係がストレスにつながっている

1日の大半を過ごす職場での人間関係は、とても重要だと考えられます。内容が魅力的でやりがいがある仕事でも、パワハラやイジメに合っていると、心理的ストレスから効率が落ち、ミスも増え、仕事がおもしろくなくなってしまいます。

また、自分が被害者でなくても、周囲で陰口や噂話が絶えない職場は雰囲気が悪く、居心地もよくありません。社員同士コミュニケーションが取れていないため生産性も低く、大きなストレスにつながるでしょう。

出典：ストレス｜e-ヘルスネット（厚生労働省）

処遇に不満があり人材を大切にしない会社だと感じる

会社のために身を粉にして働いて利益を上げたのに、評価も給料が上がらないという状況が続けば、先が見えないと感じるのは当然のことです。

働いた分はきちんと評価され、相応の対価が支払われてこそ働く意味を感じるものです。会社のために働くのは当たり前、給料を払ってやっているという考えの会社は、人材を大切にしていないと言えるでしょう。

また、近年は、非正規雇用者を容赦なく切り捨てていく会社が増加傾向にあると言われています。社員が育たず常に人手不足という状態なので、残っている人の負担は増える一方です。先が見えず、疲労だけが溜まっていき、限界を感じてしまうでしょう。

今の仕事が自分には向いていないと感じている

入社からしばらく経っても成果が上げられず評価が上がらないと、自信をなくし、自分は今の仕事に向いていないのではないかと思うようになる可能性があります。

また、自分に向いている仕事だろうと考えて入社しても、実際にやってみるとそうでもなかったということもよく見られるケースです。向いていない仕事をこの先ずっと続けていけるのかと、先行きが不安に感じられることでしょう。

仕事で先が見えない不安から抜け出す方法

適切な方法を知り、早めに対処することができれば、先行きが見えない不安を解消できるでしょう。

転職を考える

一定の成果を上げて会社に貢献し続けても評価されなかったり、資格やスキルを習得して向上心があることを会社にアピールしても、掛け合ってもらえなかったりすることもあります。

処遇が改善されず、今以上のキャリアアップが期待できないと分かった場合は、転職に向けて動き出すことをおすすめします。

転勤や配置転換を申し出る

人間関係のトラブルが原因で、仕事に前向きに取り組めないというケースもあります。そのようなときは、人事部や会社役員に転勤や配置転換、部署移動などを申し出るのも有効な手段です。

仕事内容やチームメンバー、上司などの環境ががらりと変われば、心機一転できるため悩みが解決し、働く意欲を取り戻せる可能性があるでしょう。

普段の自分の「仕事ぶり」を改める

同期や後輩と比べて、自分の仕事ぶりが劣っているのではないかと悩んでしまうときがあります。そういったときは他人と比べる前に、まず自分の仕事ぶりを見返してみましょう。

以前の自分よりできることが少しでも増えていれば、自ずと自己成長を感じることができ、自信も生まれてくるでしょう。

資格・スキルを取得して昇給を狙う

成果を上げてもいつまでも昇給しないため、給料面で先が見えないと感じているなら、業務に合った資格やスキル取得して、会社にアピールするのも有効的です。

資格取得制度を設けている会社や、資格手当がもらえることもあります。まずは、自分の仕事に関係する資格はどんなものがあるのかを調べてみましょう。

仕事を効率的に終わらせるスキルを身に付ける

仕事量が膨大で残業や休日出勤が絶えず、自分の時間が取れないという場合は、まず仕事の処理スピードを上げる必要があります。効率よく仕事をすることで、余った時間をスキルを身に付ける時間に費やすことができます。

新しいスキルを身に付けることで、通常業務とは違う業務に取り組める可能性が広がるため、多少の不安解消に繋げられるでしょう。

まとまった休息・休暇を取得する

キャパオーバーの状態で仕事をしても効率は上がりません。また、ミスを連発し、結果的に自分の評価を落としかねません。

心身に大きなダメージを負う前に、同僚や上司に相談するなどしてまとまった休暇を取り、十分に身体を休めましょう。

自分から人間関係の改善を試みてみる

人間関係の悪さに不安を感じているなら、思い切って自分から積極的にコミュニケーションをとり、関係の改善を試みてみましょう。

行動を起こしても改善されない場合や、上司や先輩からパワハラを受けていると感じている場合など、手に負えないときには我慢せずに人事に相談したり、別部署への異動を申し出たりするとよいでしょう。

仕事で先が見えないことを理由に転職するときの注意点

仕事に将来性を感じず、状況を改善しようと懸命に試みてみたもののうまくいかなかったときには、転職を考えることをおすすめします。

ここからは、後悔しない転職活動にするために押さえておきたいポイントを一緒に見ていきましょう。

3年後のキャリアプランを想像する

キャリアを見直し、自分の得意、不得意を明確にした上で転職先を考えることが大切です。

その上で、ひとまず3年後に自分がどのようなキャリアを築きたいのかを思い描いてみます。より近い将来を想像することで、計画をより現実的なものとしてとらえることができるでしょう。

もう一度転職理由を明確に整理する

今よりよい環境で、やりがいをもって働きたいという理由で転職するというのは一般的ですが、それだけでは少し曖昧です。もう少し理由を掘り下げて考えてみましょう。

自分にとって、一番優先させるべき転職理由は何なのかを明確にした上で、転職活動をスタートさせましょう。

転職エージェントの活用を検討する

転職エージェントのサービスを利用すれば、プロのアドバイザーにサポートしてもらいながら、転職活動をスムーズに進めることができます。

仕事の先行きを相談することで、今よりもよい条件の転職先を紹介してくれます。書きなれない履歴書や職務経歴書の添削や、面接アドバイスなど、内定をもらうまで親身になってサポートしてくれるため、大変心強いものとなるでしょう。

仕事で「先が見えない」理由を明らかにして早めに対処しましょう

ここまで、企業や働く人自身が感じている強いストレスの原因と、ストレスからくる不安を解消するための対処法を紹介してきました。

自分に当てはまるストレスの原因を知り、解決法を早めに実行することで、不安で先が見えない状態から抜け出し、有意義な会社生活を取り戻しましょう。